60人体制で証拠品捜索 女性遺棄事件


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 米軍属女性死体遺棄事件で沖縄県警は24日午後、女性の所持品が遺棄されたとみられるうるま市州崎、豊原で約60人体制で捜索を行い、捜索現場からはストラップ付きの鍵や棒のようなものが発見された。ダイバーが証拠品とみられる物を見つけて水中から引き揚げると、周囲の捜査員らは手を止め、真剣な面持ちで“物証”が運ばれるのを見守った。発見の瞬間、多くの報道陣が詰め掛けた現場は沈黙と緊張感に包まれた。

 捜索活動は午後0時半ごろに開始。水路内の浅瀬部分では、捜査員が一列になり、熊手で地面を掘り返して証拠品を捜索した。午後1時すぎからはダイバーが加わり、濁った水の中を腹ばいになりながら捜索を実施。午後3時ごろ、ダイバーの1人が「1」と書かれた番号札の前で、証拠品とみられる物を周囲に見えないよう水中でブルーシートに包み、現場付近に設置したテントへ持ち運ぶ様子が確認された。
 規制線が張られ、物々しい雰囲気が張り詰めた捜索現場付近では、住宅のベランダから珍しそうにのぞき込む人や、現場近くを通り掛かった車両から心配げに捜査員らを眺める人もいた。捜索現場近くに住む30代の主婦は「(事件は)言葉が出ないくらいショックだ。子どもが報道を見て話を聞いてくるが、説明するのは難しいし、悲しい」と話し、不安げな表情で捜索現場を見詰めた。
 捜索現場近くの職場に勤める男性=自営業=は「5月上旬ごろ、警察が不審車両を見たことないかと聞き込みに来ていた」と振り返る。「この辺は街灯もないので夜は人通りが少ない。ウオーキングしている人もいるが、決まった顔だ」と話した。