高江強制撤去「いよいよ始まる」 市民ら警戒、応援呼び掛け


この記事を書いた人 金城 美智子
腕を組み「沖縄を返せ」を合唱する、座り込み抗議行動の市民ら=21日午前7時前、東村高江の米軍北部訓練場N1地区ゲート前

 【東・国頭】米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対している市民らは21日、同ゲートを封鎖するために駐車した車やテントなどの強制的な撤去が22日早朝にも始まるとの報道に警戒を強めている。21日早朝にはゲート前に約40人の市民らが集結し、「いよいよ始まる」「何としても阻止するぞ」と気勢を上げた。

 市民らはこの日午後2時からN1地区ゲート前で集会を開き、抗議行動への県民の参加呼び掛けと工事断念を訴える。千人規模を目指している。
 米軍北部訓練場のメインゲートからは21日午前5時50分ごろ、2台のトラックを含む13台が車列を組んで基地内に入った。
 N1地区ゲート前では21日午前8時半現在、市民らがゲートを封鎖するために止めている車両や、テントなどの撤去作業は行われていない。
 21日午前6時すぎ、ゲート前で始まった朝の集会で沖縄平和運動センターの山城博治議長は、県内各地の島ぐるみ会議に呼び掛け、県内各地の基地のゲート前で座り込みによる封鎖を指示したことを報告。「いよいよこの時がやってきた。機動隊と正面からはぶつからないようにしながらも、撤去させないように抗議していこう」と呼び掛けた。さらに市民らが設置した車両やテントの撤去に当たり、警察が県道を封鎖するとの報道については「何の権限があって県道の封鎖をするのか。抗議行動と併せて徹底的に追及していきたい」と力を込めた。
 東村高江の「ヘリパッドいらない住民の会」の伊佐育子さん(50)は「ヘリパッドができれば高江区の住民の生活がどうなってしまうか。もっともっと県民に知ってもらいたい。多くの県民に高江の闘いに手を貸してほしい」と呼び掛けた。
【琉球新報電子版】