キングス、後半加速 Bリーグ第11戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区3位=6勝4敗)は30日、滋賀県大津市の滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)で滋賀レイクスターズ(同6位=1勝9敗)と今季第11戦を行い、84―75で勝利した。第1クオーターからキングスは滋賀の高さに苦しめられ、思うようにリバウンドを取れない時間が続いた。第2Qは得点が伸び悩み、前半は31―43と大きくリードを許した。第3Qに入ると激しい守備から滋賀のミスを誘発。アンソニー・マクヘンリーの速攻などで同点に追い付くと、第4Qは津山尚大が勝負どころで得点して滋賀を引き離した。滋賀との第2戦は31日午後7時10分から同体育館で行われる。(観客1902人)

キングス(7勝4敗)
84―75(16―21,15―22,31―19,22―13)
滋賀(1勝10敗)

◆アジャストミスで動揺
 伊佐勉HC(キングス)の話 前半はオンザコート(出場できる外国籍選手)の数が滋賀と合わなくて、僕自身がアジャストできていなかった。その影響で選手たちを動揺させた。後半は流れを呼び込むプレーをしようと伝えたことから躍進につながった。

◆走るバスケ 本領発揮

 攻守で精彩を欠いていた前半の姿がうそのようだった。第3Qの開始からわずか数秒で金城茂之がシュートを決めると、マクヘンリーの速攻などでキングスが勢いに乗った。

 守備では滋賀の攻撃を崩し、何度もターンオーバーを誘発。前半で最大16点あったビハインドをひっくり返し、逆転勝ちした。

 勝利を呼んだのは、キングスがこれまでやってきた激しい守備と走るバスケットだった。後半は滋賀の攻撃陣にプレッシャーを与えてリズムを狂わせ、ボールを手にしたら一気に相手コートへ駆け込んだ。相手に合わせずキングスらしさを表現して、最後まで優位に立ち続けた。金城は「速いテンポの攻撃を岸本(隆一)がつくってくれた」とチームの司令塔に感謝する。

 前半は高さで優位に立つ滋賀が身長差を突いて攻撃し、なかなか波に乗れなかった。リバウンド争いでも劣勢となり、キングスのミスが重なる悪循環に陥った。金城は「ゲームの入りが悪かった」と反省する。

 それでも後半に本領を発揮、マクヘンリーは「試合が進むうちに一人一人が役割を果たしていった」と振り返る。

 勝負どころで3点弾を沈めた津山尚大は「流れを呼ぶことができた」と達成感をにじませ、「チームの勝利に貢献するプレーを心掛ける」と次戦でも力を尽くすつもりだ。