アイスホッケー琉球、中四国・九州制す 中学の部・初V


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
中学生の部で初優勝した琉球ウォリアーズ(提供)

 アイスホッケーの第24回中国・四国・九州ジュニア広島大会は24、25の両日、広島市・ひろしんビッグウェーブで小中学生の部で競技を行い、中学生の部で出場した沖縄の琉球ウォリアーズが初優勝した。
 岡山ジュニアと対戦した決勝では、試合を優位に進め最終第3ピリオド途中で3ー1とリードした。その後、反撃に遭い3-3と追い付かれたが、残り1分を切った付近で倉成力松(北谷3年)がロングシュートを決めて振り切り、4-3で頂点に立った。

◆残り1分 千金ゴール/ピンチも慌てず一丸

 エースの値千金のゴールだった。岡山ジュニアとの決勝。終了間際の残り1分、倉成力松が狙ったロングシュートはそのままネットを揺らした。この日3得点目のゴールは決勝点となり、チームに初の栄冠を呼び込んだ。

 琉球のリズムで試合は始まった。第1、第2ピリオドをいずれも1-0とし、良い流れで最終ピリオドを迎えた。安田隆明監督の「苦しい局面でも慌てずにプレーしよう」の声掛け通り、選手らは全員で守り、全員で攻めた。

 第3ピリオド中盤辺りから様子が変わる。3-1から2点を連取され振りだしに。しかしこの大事な局面でも選手は落ち着きを失わなかった。自身のプレーに徹した流れの中で生まれた倉成の決勝ゴール。安田監督は「勝負どころで良く決めてくれた」と期待にこたえたエースをたたえた。

 試合では一度の攻守ごとに選手を入れ替える形を取る。選手層の厚さがこれまで課題で、個々の技術、体力の底上げに取り組んだ。メンバー20人には女子選手も4人おり、中でも栄野比宙花(にちか)(美里3年)は実力を向上。レギュラーとして、ほぼフル出場の奮闘を見せた。

 狙っていたとはいえ、優勝はやはり格別な様子。「コーチや父母ら関係者の支援のおかげで勝てた。出られない選手を含め、みんなで戦った大会だった」(安田監督)と一丸での頂点を喜んだ。