東京ローカルの地上波放送局「東京メトロポリタンテレビジョン」(東京MX)が米軍北部訓練場のヘリパッド建設に反対する市民を誹謗(ひぼう)中傷する内容の番組を放送した問題で、宮城県の地方局ミヤギテレビが27日までに同番組を放送しないことを決めた。社内の番組審査で放送基準に照らし合わせ「事実を曲げている」と判断した。佐賀県のサガテレビも同回の放送を保留している。
ミヤギテレビは11日から今回問題となった番組「ニュース女子」の放送を開始。過去の放送から選んで順次放送する予定だったという。同社コンテンツ審査室は「現地取材をしながら(ヘリパッド建設に)反対する側の声がない」と説明した。
8日から放送を始めているサガテレビは「事実関係や制作者側の見解、世の中の動きを総合的に勘案し、放送を保留している」と説明した。
ニュース女子は化粧品・健康食品大手DHCの子会社DHCシアター(東京都)と番組制作会社ボーイズ(大阪府)が制作。放送局関係者によると、広告代理店を通じて番組の売り込みがあり、地方局の一部が放送しているという。千葉テレビ、さくらんぼテレビ(山形県)、福井テレビ、石川テレビ、山陰中央テレビ(島根県)は、問題となっている回の次の回から取り扱っており、放送はなかった。