「沖縄発展を後押し」 経団連会長が強調


この記事を書いた人 平良 正
経済界の役割や地域再生について討議する経団連の榊原定征会長(中央)と九経連の役員ら=2日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 日本経済団体連合会(経団連、榊原定征会長)と九州経済連合会(九経連、麻生泰会長)の正副会長らが年に1度、国内や九州地域の課題について意見交換する「第69回九州経済懇談会」が2日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで開かれた。九経連副会長として出席した石嶺伝一郎県商工会議所連合会会長は「沖縄が優れた物流拠点として機能することで、日本やアジアの経済成長に貢献できる」と述べ、アジアと日本を結ぶ玄関口として那覇空港を拠点とした国際物流ハブの活用を呼び掛けた。榊原会長は「経団連もさまざまな形で沖縄の経済発展を後押ししたい」と強調した。

 懇談会後の記者会見で榊原会長は「沖縄と共通認識を形成することで、次の展望につなげる機会となり有意義な開催だった。沖縄の経済が総じて順調だと理解できた」と述べた。また「私も昨年普天間を見て、沖縄の米軍基地の負担は承知している。経団連幹部にも国民の一人として沖縄の負担軽減について考えてもらう場をつくる目的もあった」と語った。

 九州経済懇談会の沖縄開催は初めて。昨年の会合で榊原会長が沖縄での次回開催を提起して実現した。経団連会長が沖縄を公務で訪れるのも1999年の今井敬氏以来という。