13年皆勤誇りに卒業 浦添高・宮城さん 手術も負けず翌日登校


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13年間の皆勤を達成して高校を卒業した宮城亜津咲さん=1日、浦添高校

 【浦添】沖縄県立浦添高校の卒業式が1日開かれ、3年の宮城亜津咲(あづさ)さん(18)=沖縄市=が幼稚園から高校3年までの13年間の皆勤を達成した。病気に負けないはつらつとした笑顔で、門出の春を迎えた。

 幼稚園から空手を始め、毎日練習に打ち込んできた。沖縄市立泡瀬小学校、沖縄東中学校を卒業したが「県で優勝するような先輩たちと同じレベルで戦いたい」と、空手の伝統校である浦添高校に進学した。朝7時に始まる朝練に間に合わせるため、父の一(はじめ)さん(50)が毎朝、沖縄市から読谷村へ通勤する途中に学校まで送った。

 空手は昨年の県高校総体の個人組手で準優勝するほどの腕前で、同校空手部で主将も務めた。「空手は個人競技だけど、練習した分だけ強くなれる」と、笑顔に闘志を秘める。

 楽しく登校する毎日だったが、高校2年の冬に盲腸を患い、手術を受けたが、皆勤を達成するため手術翌日から登校した。3年にヘルニアになった時も、体を曲げながらも登校を続けた。母のかおりさん(51)も「本人の強い意志があった。ここまで頑張れたのは学校や病院の先生のおかげ」と目を細める。

 4月には千葉県の国際武道大学に進学し、空手を続けながら保健体育の教員を目指す。「生徒の成長を支えながら、生徒と一緒に自分も成長できるような教員になりたい」と夢を大きく膨らませている。