国へ辺野古工事中断指示 沖縄県「計画の説明不十分」


この記事を書いた人 平良 正
コンクリートブロックを積んだ台船と大型クレーン船=2月、名護市のキャンプ・シュワブ沿岸(小型無線ヘリで撮影)

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設に絡み、県は28日、沖縄防衛局に対し、汚濁防止膜の設置に伴うコンクリートブロックの海中への投下行為について、県に計画が十分説明がなされないまま工事が進んでいるとして一時中断を指示した。3月31日までに汚濁防止膜の敷設計画に関する資料を提出するよう求めている。

 前知事が出した岩礁破砕許可に基づく行政指導で、法的強制力はないが、県はこれまでの任意の要請から一段階強い手続きを取った。一方、防衛局は現場海域の漁業権が消滅したため許可は不要になったとの見解を示しており、指示に従わず作業を続ける方針。県側は今後、作業の状況を見て法的措置を検討する。

 県が指示を出したのは、2014年8月28日に仲井真弘多前知事が沖縄防衛局に辺野古沿岸部の岩礁破砕許可を出した際に付けた「条件」に基づく対応。条件は(1)漁業調整その他公益上の事由などで別途指示をする場合は、指示に従うこと(2)知事が工事の進捗(しんちょく)状況などについて説明を求めた場合は、遅滞なく資料を提供すること―などと定めている。

 県はコンクリートブロックの投下行為を含む汚濁防止膜の敷設計画について、当初県が承認した内容と、その後に作成された特記仕様書などで示された内容に違いがあるとして、その理由を説明するよう求めてきた。一方、防衛局側は、現在行っている投下作業は、当初県に承認を受けた時点と同じ内容になっており、変更はないと主張し、作業を継続している。

英文へ→OPG orders central government to stop construction work in Henoko due to “inadequate explanation about the plan”