FIFAワールドカップ(W杯)バハマ2017(27日~5月7日)を控え、最終強化合宿のため沖縄入りしているビーチサッカー日本代表は15日、西原町の西原きらきらビーチでドイツ代表との国際親善試合を行い、9-3で快勝した。琉球エリスリナのGK照喜名辰吾は、第3ピリオドの途中まで試合に出場し、FKを止めるなど、2失点に抑え勝利に貢献した。
日本は第1ピリオドにドイツに先制されるが、直後に琉球エリスリナのFP山内悠誠がシュートをたたき込み追い付いた。第2ピリオドに入ってからは主将でエースのFP茂怜羅(モレイラ)オズ(東京ヴェルディBS)を中心に攻撃のリズムをつくり、得点を重ねた。第3ピリオドに入ってからも攻撃の手を緩めず、FP後藤崇介(同)のハットトリックなどでドイツを突き放した。
試合前には日本代表100試合出場を達成した照喜名のセレモニーを行い、JFAの北澤豪フットサル委員長から花束が贈られた。照喜名は「100試合出場という経験を生かしたい。W杯に向けて、しっかり準備をして、いい結果を残したい。応援よろしくお願いします」とあいさつした。
ドイツ代表との国際親善試合は16日午後2時からも同ビーチで行う。9大会連続でW杯に出場する日本代表は17日に出発を予定。1次リーグD組で、28日にポーランド、30日にタヒチ、5月2日にブラジルと対戦する。
◇冷静判断、ゴール堅守 照喜名「想定内」焦らず
W杯日本勢最多の8大会連続出場となる照喜名辰吾。世界を知るベテランは、初めて対戦するドイツに対しても、冷静な判断でゴールを死守し、勝利に貢献した。
ドイツはW杯1次リーグ初戦のポーランドを仮想したチーム。試合は第2ピリオド序盤まで、点を取られては取り返す拮抗(きっこう)した展開だったが、照喜名に焦る様子はなかった。「普段通りやれば、大差がつくだろう。想定内だった」と話すように第2ピリオド以降、次第に攻撃のリズムがつくられ、日本がペースを握った。
「決定的な場面でセーブすること」をテーマに掲げる照喜名は、この日も近距離のフリーキックなどのピンチでゴールを割らせなかった。「読みもあるが、一瞬の反応で体を先に動かすトレーニングをしていて、それがはまった」と話す。
大量得点できた一方、相手にプレッシャーをかけ切れずシュートを決められたり、得点後のキックオフからゴールを奪われたりする場面もあった。「簡単な失点で負けてしまうことがある。それを意識していかないといけない」と気の緩みはない。
日本代表100試合出場についても「監督が求めることをし、自分が上を目指してレベルを上げれば100試合はいける。一試合一試合が大切」と語る。これまで最高位のベスト4を塗り替えることを今回のW杯の目標にする。「結果が応援してくれる周りへの一番の恩返しになる」と決意は固い。(屋嘉部長将)