エース狙え リュー(沖尚高出)、米大学テニス女子複ランク3位


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
2016年12月、南城市のテニスコートで練習するリュー理沙マリー

 女子テニスのリュー理沙マリー(19)=沖縄尚学高-米ミシシッピ州立大1年=が、同大4年のジャスミン・リー(台湾出身)と組むダブルスで米学生テニス協会(ITA)の最新ランキングでトップ3入りした。チームも国内最高位の女子1部・南東カンファレンスで上位につけ、リューは米国学生最大の全米学生選手権(全米大学体育協会主催、5月24日開幕)にダブルスと団体での出場をほぼ手中に収める。ランク上位者が集結する夢の大会へ「1年生なので思い切りプレーする」と飛躍を期す。

 ITA女子シングルスランク8位のリーとダブルスを組み、ランキング3位入りしたリュー。「まだ実感は湧かない」と控えめながら「パートナー(リー)は4年生で最後の大会だ。プレッシャーもあるが、ポジティブに頑張りたい」と全米学生選手権にも意欲がみなぎる。これまでの活躍に対し、リューには南東カンファレンスの栄誉賞が贈られた。同大の1年生プレーヤーでは初の受賞だ。

 全米選手権開催を前に、ランク上位へしのぎを削った女子1部(約300校)の34のカンファレンスやリーグが4月下旬までに終わった。中でも南東カンファレンスはフロリダ大など全米1~3位の強豪校がそろう激戦区だ。

 3月開幕の南東カンファレンスでは14校が単複で総当たりし、ミシシッピ州立大は7勝6敗の団体5位でITAランク18位。リューはリーとチームトップの第1ダブルスを組み、13戦中8勝3敗(2試合は打ち切り)とチームを引っ張った。シングルスはリーに次ぐ第2の位置を務めて5勝7敗(1試合は打ち切り)の成績だった。

 高校時代からの武器である後衛の速いテンポのラリーから相手の準備時間を奪う安定したストロークプレーが高く評価される。リーとのコンビも「すごく相性がいい」(リュー)と相乗効果を生む。リーには「見習うところがたくさんある。クロスラリーでは勝負どころから必ず決めにいくところなど、普通は怖くていけない時に前に出る強さがある」と刺激を受ける。

 身長156センチ、体重は渡米後に3~4キロ増えた。「速いラリーから振り回されても、軸がぶれずに返せるようになった」。進化を実感する19歳は「速くて重い(相手)レシーブに振り遅れないよう、速く準備して前の打点で打つ」ことを心掛け、セカンドサーブも安定してきた。毎週末のハードな転戦で腕を磨き「もっと強く」とまい進する毎日だ。(石井恭子)