キングス金城茂之 いぶし銀、守備で奮闘


この記事を書いた人 松永 勝利
ドライブからシュートを決める金城茂之(右)=7日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)

 チャンピオンシップ(CS)進出が懸かったプロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区3位=28勝31敗)と大阪エヴェッサ(同地区2位=28勝31敗)の7日の沖縄市民体育館での第60戦。キングスはこれまでチームを支えてきた金城茂之が「魅せた」。華々しい活躍というよりも、流れが離れかけた時のワンプレーで仲間を落ち着かせ、敵が嫌がるしぶとさから味方の一発を演出する。シゲさんと親しまれ、時に「いぶし銀」と評されるベテランが、チームの命運を握る大一番で、シゲさんらしさを発揮した。
 第1Q、スタメン出場の渡辺竜之佑がファウル二つになった後に交代し、6日の第1戦で得点を重ねられた橋本拓哉にぴったり張り付いて仕事をさせなかった。「良い状態でボールを渡せないようにする、守備の準備はしっかりできていた。ドライブで一本やられたが、他はきちんと修正できた」。控えめな言葉も金城の特徴だ。
 どんな状況でも最善のプレーを表現するその姿勢に、伊佐勉HCも「完璧なぐらい橋本につけた。チームにとって大きな守備力だった」と高く評価した。
 第3Qでもアンソニー・マクヘンリーとともにベテランのプレーで点に絡むなど、攻撃でもチームをけん引し続けた。
 レギュラーシーズンの中で、レイショーン・テリーを中心とした「新しい武器も見つかった」と振り返るが、痛感するのは「(CS進出の他チームと)身長やスキルの差もまだまだある」ということ。それでもCSに向け「(西地区)2位で失うものはない。全部ぶつけてやっていく」と力を込めた。(嘉陽拓也)【琉球新報電子版】

速攻から味方にパスを回す渡辺竜之佑(中央)=7日、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)
声を張り上げ、選手に指示を送る伊佐勉ヘッドコーチ=7日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)