沖縄県内の平和活動を奨励する助成基金「新崎盛暉平和活動奨励基金」の助成金交付式が16日、那覇市の八汐荘で開かれた。基金設立後、初めての助成交付者となったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに40万円、インフォームド・パブリック・プロジェクト代表の河村雅美さんに30万円の交付金が贈られた。
基金は、沖縄近現代史の研究者で元沖縄大学学長の新崎盛暉さんの著書の印税を原資とし、沖縄を世界の平和の拠点とする市民の創造的実践活動や研究活動に対して助成する。
東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設現場周辺で生物への基地建設の影響を調べてきた宮城さんは「調査した結果や生き物たちの存在をもっとどのように発信していくのか。一頭でも多くの生きものを救えるように一刻も早く考え実践しなければと思っている」と語った。
情報公開制度を活用し、米軍基地に起因する汚染問題に取り組んできた河村さんは「多くの不安材料が小さな島の中である。手が届かない、目が届かないところがあっては平和は実現できない」と語った。