介護福祉士入学者、定員の46% 沖縄県内養成施設、人材確保が困難に


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介護士不足を巡っても議論が展開された沖縄県議会=28日

 日常生活を送ることが困難な高齢者や障がい者を援助する「介護福祉士」を養成する沖縄県内施設の本年度入学者数が定員の5割を下回り、充足率は46・3%にとどまっていたことが分かった。28日の県議会代表質問で、金城弘昌子ども生活福祉部長が具志堅透氏(沖縄・自民)に答えた。

 県によると、2015年度の介護福祉士養成施設の入学者数は定員200人に対して109人が入学し、充足率は54・5%だった。16年度の入学者数は74人で充足率は37%。本年度は一つの養成施設が定員を減らしたため充足率は上昇したが、入学者数は74人にとどまっている。

 全国でも16年度の介護福祉士養成施設の定員充足率は沖縄と同水準の46・4%で、人材確保が困難となっている。介護分野は勤務体系や給与水準にマイナスイメージがあり、人材確保の阻害要因となっている。

 金城部長は28日の答弁で、県が保護者への職業講話や広報活動などに取り組んでいることを説明し「介護に対する理解促進、支援制度の周知などの取り組みを強化し、職員の確保を図っていきたい」と述べた。