ヤンバルクイナ放鳥 交通事故で治療 国頭


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交通事故のけがから回復し、放鳥されたヤンバルクイナ=6月27日、国頭村謝敷

 【国頭】国頭村謝敷の県道2号で6月27日、交通事故に遭い保護されたヤンバルクイナの雄1羽が放鳥された。治療したNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の職員らが見守る中、籠から放たれたクイナは、森の中へと駆けていった。クイナの放鳥は今年2件目。

 ヤンバルクイナは雄の成鳥で体長約35センチ、体重約480グラム。22日に県道2号で事故に遭った。事故直後に現場を通り掛かったどうぶつたちの病院職員が救護し、うるま市の同病院へ搬送した。全身打撲があったが骨折などはなく、回復も早かったことなどから事故から5日で放鳥した。

 どうぶつたちの病院によると、今年に入り、ヤンバルクイナの交通事故は26日現在で14件発生している。交通事故以外の原因(野犬や野猫、カラスによる捕食など)も含めて24日現在で、32件の救護・死骸回収が発生しており、約半分の15件が6月に発生している。同病院の金城道男理事は「繁殖期が続いており、餌を探しに道路に出てくることが多い。ヤンバルクイナを見つけるぐらいの気持ちでゆっくり走ってもらいたい」と呼び掛けた。