南部水道企業団、不適切昇給の責任不問に 返還請求で幕引き


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 一部の職員に対し規則に基づかない、不適切な給与引き上げなどを行っていた南部水道企業団は5日までに「恣意(しい)的に不正を行った事実は確認できなかった」として、幹部職ら関係者の責任を問わないことを決めた。企業団は2000~11年までの12年間に少なくとも5件、延べ25人の職員に対しての不適切昇給を認めているが、過払い分に対する職員への返還請求などで幕引きを図ろうとする格好だ。琉球大法科大学院の井上禎男教授(行政法)は「法令を適切に執行していなかったのに、法的責任を問わないのは大きな問題だ」と指摘している。

 5日、企業団議会全員協議会を開き、議員らに方針を説明した。議員から「返還請求するということは事務に問題があったということだ。管理職全員に責任はあるはずだ」と指摘が上がったが、企業団や給与問題を調査した南風原、八重瀬の両副町長らによるアドバイザー会議から退職者や現職幹部らの責任について言及はなかった。

 企業団は(1)法令に基づく給与訂正に向けて職員への合意取り付け(2)過払い分の返還請求、不足分の支給(3)再発防止策の取りまとめ―などを実施するとしている。企業長職務代理者を務める玉城秀樹次長は取材に対し「アドバイザー会議の結論通り、職員ら関係者に対する懲戒処分はしない」と答えた。