ムーンビーチを「近代建築」選定 沖縄県内5ヵ所目 ドコモモジャパン


この記事を書いた人 大森 茂夫

 近代建築物の保存や記録に関する活動を推進する学術組織「ドコモモジャパン」はこのほど、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に恩納村のレジデンシャルホテル・ムーンビーチ(現ホテル・ムーンビーチ)を選定した。ムーンホテルズアンドリゾーツの喜納進専務と、国建の安谷健・建築設計部長が6日、琉球新報社を訪れて選定を報告した。

 同ホテルは建築家で国建名誉会長の国場幸房氏が設計を手掛け、1975年に完成した。開放的で緑豊かな空間で沖縄らしい雰囲気を醸し出していること、地域に開かれた場所として地元の人々にも利用されていることなどが評価された。

 安谷氏は「植物が自然に溶け込んでいて、沖縄の風土に根差した建築になっている」と魅力を説明し、「今回の選定はすごく意義のあることだ」と喜んだ。喜納氏は「ホテルを見学しに来る人も多い。メンテナンスをしながらホテルを残していきたい」と決意を述べた。

 ドコモモジャパンの「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」は2016年度の選定で国内208施設となり、県内からはこれまでに聖クララ教会(与那原カトリック教会)、那覇市民会館、在沖米国軍陸軍病院(現・在沖米国軍海軍病院)、今帰仁村中央公民館が選ばれている。