遊んで学ぶ最先端の技術 プログラミング教室


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 プログラミングって知ってる? コンピューターを使って、いろいろなものを動かす指示を出すことで、2020年から学校の教科に加わります。苦手って思った人にも、実は楽しくて便利なものみたい。6月28、29日に那覇市の天久小学校でプログラミングのワークショップが開かれました。2年生約160人が歓声を上げながら楽しく体験しました。

タブレットを使い、図形や画像を動かしてプログラミングを学ぶ天久小学校2年生の児童たち=6月29日、那覇市の同校

 この企画は、7月15日から県立博物館・美術館で始まる「Learn&Play! teamLab Future Park チームラボアイランド 学ぶ!未来の遊園地」(主催・同沖縄実行委員会、協賛・メガネ一番、沖縄美ら海水族館)の事前企画「あそぶ!天才プログラミング」として開催しました。

 元気な2年1組の児童たち。タブレット端末・アイパッドを手にして期待は膨らみます。アイパッドには、あらかじめ自分が描いたキャラクターが出てきました。チームラボを運営する安齋潤哉ディレクターの指導でキャラクターに名前を付けます。「では登場してもらいましょう」の合図で28人それぞれの分身「ピープル」がぞろぞろ走って大画面に現れました。「俺がいた」「髪の毛黄色だー」と大騒ぎです。
 

 ピープルへのプログラムは「3歩あるく」「3秒ガッツポーズ」「わらう」など、動きを指示するブロックを並べてデータを送ると、その通りに動くのです。児童は次々にブロックを並べて自分のピープルを動かします。川満聖浩君(8)が「行け、行け、突進だぁ」とゾンビ歩きで動き回ると、「いいなー。俺もやるー」とみんながまねをして、ゾンビ歩きブームが起こりました。コサックダンスやソーラン節を踊ったり、走ったり、好き勝手に動くピープルたち。渡具知恵愛さん(7)と呉屋まなみさん(8)の仲良しコンビは、手を合わせ、手を挙げて、一緒の動きを楽しみます。平良百花さん(7)は突然瞑想を始めました。

 みんなが操作に慣れてきたところで安齋ディレクターのピープル「じゅんや」が「僕にタッチしてごらーん」と挑発的においでおいでを始めました。みんなが「じゅんや」を目指しますが、思うようにいきません。近くまで行って座り込み、走り去る。むずがゆい作業が続きます。長距離を走ってきた鳩間有晴君(8)がやっと一番乗りでぶつかりました。実は「いどう」→「むかう」→「じゅんや」と指示できると種明かしされると、みんな一斉にじゅんやに集まりました。

★ 自分の分身が動くよ! ★

1.児童が描いた自分のイラストを…

 

2.1枚ずつスキャンしてデータとして取り込むと…

 

3.自分の分身が画面に現れた!

 

4.プログラムを転送。たくさんの分身が集まったよ。

 

5.タブレットで図形や画像を動かして、プログラムを学ぶ

 

 子どもたちは画面にへばりつき、夢中になって自分のピープルを動かしましたが、お別れです。安齋ディレクターの「退場しまーす」に合わせて画面を走り去っていくピープルたち。子どもたちは「ダメー」「ありがとうバイバーイ」と大声で見送りました。

 「プログラミングはとても簡単で遊びながら学べるんです」と語る安齋ディレクターは、みんなで考えを出し合ってもっといいものを創ろうとプログラミングする共創の考えを説明しました。豊田恭綱君(7)も「1人よりみんなでやると楽しい」と実感しました。共創で見たこともない映像や仕掛けなど、いろいろな作品が誕生しています。プログラミングは無限の可能性が広がっていそうです。

文・関戸塩
写真・又吉康秀