避暑グッズ 販売沸騰 県、熱中症対策を喚起


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 6月22日の梅雨明けから厳しい暑さが続き、熱中症患者数も増加傾向にある中、沖縄県内のホームセンターやドラッグストアなどでは暑さ対策の商品の売れ行きが好調だ。例年にも増して厳しい暑さが予想される中、夏本番を前に購入を検討し、品定めする買い物客らの姿が見られる。県は「こ・え・か・け」(こまめな水分補給、炎天下を避ける、風通しをよくする、健康管理)による熱中症対策を呼び掛けている。

暑さが厳しくなる中、扇風機やエアコンを含め、暑さ対策の商品が売れ行きを伸ばしている=14日、那覇市内のホームセンター

 県によると、熱中症の重症化例が前年より増加している。日光に当たっている時間が長いほど重症になる場合が多い。また自宅内で重症化する高齢者らもいる。

 那覇市内のドラッグストアによると梅雨明け以降、制汗剤や日焼け止めの売れ行きが伸びている。熱中症対策では塩分を含む経口補水液やシャツの上からスプレーをかけて体を冷やす商品も人気を集めているという。

 エアコンや扇風機に加え、補助的に使う製品も人気だ。浦添市内のホームセンターでは、扇風機の背面に取り付ける保冷剤が好調で、売り切れ寸前の状態という。水を入れて冷凍庫に凍らせて使うことでいつも使う扇風機の風が1~2度冷える仕組みだ。メーカーも品切れしており、新たな入荷時期のめどは立っていないという。

 店内で扇風機用の保冷剤を手にしていた玉城正美(まさみ)さん(40)=浦添市=は「扇風機の風が熱い。1~2度下がると書いてあるので見ている」と品定めしていた。

 別のホームセンターでは、就寝時に冷たく感じる素材の敷きパッドや枕も人気だ。ふわふわなかき氷が自宅で作れる高級なかき氷器や、水が循環して流れ続ける水鉢など涼しさを演出する商品も売れている。

 屋外用では、作業服に扇風機が付き、屋外で作業していても風通しが良くなる空調服も注目を集めている。電気工事業の城間樹一郎さん(23)は「(空調服は)現場で着けている人をよく見る。熱中症対策では塩分、水分もよく取るようにしている」と話した。

 沖縄気象台によると、7月から9月の3カ月間は平年よりも厳しい暑さになる可能性が高いと予想している。三連休の16、17日は沖縄本島地方では高気圧に覆われおおむね晴れで、最高気温も34度と高温が予想され、熱中症の危険性が高くなる見込み。(古堅一樹)