“壺屋焼”もっと広まって 南城・金城さん、来月9日から京都で個展


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8月9日から大丸京都店で初の県外個展を開く金城秀義さん=南城市玉城

 【南城】壺屋焼の陶工・金城秀義さん(53)が8月9日から22日まで、京都市にある大丸京都店で「舞魚」と題した個展を開く。金城さんの大伯父は人間国宝の故・金城次郎さん。壺屋焼を代表するデザインの魚文(ぎょもん)を描いた茶わんや皿など、300点以上を展示販売する。金城さんは「沖縄を代表する壺屋焼を、もっと多くの人に知ってほしい」と話し、準備を進めている。

 陶芸一家に生まれた金城さんは幼少期、土作りの手伝いをしていた。当時の夢は陶芸家ではなく、イラストレーター。進学した沖縄工業高校ではデザイン科でグラフィックデザインを学んだ。

 しかし卒業時、イラストレーターとしての就職先は見つからなかった。就職した会社で担当したのは酒つぼ作り。「小さい頃から土に親しんでいたこともあって、すぐにのめり込んだ」。当時18歳、陶芸家としてのスタート地点となった。酒つぼを作りながら線彫り技術などを体得し、1995年、南城市玉城に工房「秀陶房」を建てた。

 8月9日から大丸京都店で開く個展「舞魚」は、金城さんにとって初めて県外で開く個展。「待ち遠しい。足を運んでくれた人たちと交流するのもとても楽しみだ」と意気込みを見せた。