台風9号 与那国で50・4メートル 電柱倒れ、停電も


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 強い台風9号は29日午後9時現在、与那国島の西約110キロを時速20キロで北北西に進んでいる。石垣島地方気象台は同日午後3時56分、与那国町と竹富町に暴風警報を発表。与那国町祖納で同5時55分、最大瞬間風速50・4メートルを観測し、八重山地方は空路、海路共に欠航が相次いだ。県防災危機管理課によると、与那国町内で電柱が倒れるなどしたが、けが人はいない。

 台風9号は29日、沖縄の南を北北西に進んだ。与那国島などが一時、風速25メートル以上の暴風域に入り、午後4時半に与那国空港が閉鎖された。日本トランスオーシャン航空によると、石垣-与那国など琉球エアーコミューター3路線で計8便が欠航となり、計201人に影響が出た。海路も石垣島と竹富町を結ぶ便など計237便が欠航となった。

 沖縄電力によると、与那国町と石垣市で一時、合わせて690世帯が停電した。午後11時現在、与那国町与那国の250世帯で停電が続いている。

 気象庁によると、台風9号は午後9時現在、中心気圧960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル。30日午前9時には台湾海峡にあり、時速20キロで西北西に進む見込み。

 30日の最大瞬間風速は石垣島地方で30メートル、与那国島地方で35メートル。沿岸海域ではうねりを伴った高波が予想され、石垣島地方で6メートル、与那国島地方で8メートル。石垣島地方気象台は、落雷や竜巻など激しい突風にも注意を呼び掛けている。