多言語案内を充実へ 総合事務局 観光客に聞き取り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
観光客を対象に交通手段などを聞き取る調査員=19日、那覇市泉崎の定期観光バス乗り場仮設事務所

 観光客がバスなど公共交通を使用しやすい環境を整えようと、沖縄総合事務局は19日、国内外からの観光客を対象に那覇空港や那覇バスターミナル、美ら海水族館など10カ所で聞き取り調査を始めた。調査結果から移動方法や経路の実態を把握し、将来的にはスマートフォンや電子看板などを用いて交通情報の提供を行う予定。

 19日は那覇市泉崎の定期観光バス乗り場仮設事務所で、中国語、韓国語、英語の話せる調査員が、訪れる外国人観光客らから移動手段や交通情報の入手方法、バスの利用で困ったことなどを聞き取った。

 調査員によると、多言語対応の案内を充実させてほしいとの要望が最も多かったという。有人の案内窓口や、電子看板の設置要望もあった。台湾人観光客からは、現在地やバスの到着時刻が不確かで不安になるとの声もあった。

 総合事務局は9月1日までに外国人旅行客1230人、国内観光客570人、計1800人を目安に聞き取りし、9月後半以降に結果を公表する予定。あらゆるものをインターネットにつなぐIoT技術を使って、言語、目的、位置、手段など細かなニーズに合わせた交通情報の提供を検討する。