沖縄と本土の溝を議論 基地問題巡り、早大雄弁会学生と県内大学生


この記事を書いた人 平良 正
基地問題について意見を交わす大学生たち=20日、那覇市牧志のてんぶす那覇

 基地問題への理解を深めるため、沖縄を訪れている東京の早稲田大学雄弁会の学生らが20日、那覇市牧志のてんぶす那覇で県内の大学生らと意見交換会を開いた。参加した14人の学生らは、米軍基地や基地問題を巡る本土と沖縄の溝をどう埋めるかといったテーマで約2時間、意見を交わした。

 早稲田大学で社会問題について弁論や研究活動を行う雄弁会に所属する学生らは、4泊5日の日程で沖縄を訪問。普天間飛行場や嘉手納基地、名護市辺野古などを視察した。

 意見交換会では、米軍基地について、「これだけ広大な基地があるのは実際に来てみないと分からない。沖縄にこれ以上、負わせるのは無理だと分かる」「安全保障の視点でどれだけ兵力を減らすことが可能か、どれだけだったら我慢できるのかを具体的に議論してはどうか」などといった意見が上がった。

 参加した琉球大学法文学部3年の友利椋哉(りょうや)さんは「基地を巡る意見はインターネット上などで思想の対立が極端で、議論することがなくなっているという話に共感した。互いに議論することが解決につながるのではと思った」と話した。

 早稲田大学教育学部4年の山中雅人さんは「若者は米軍の人と一緒にバスケットボールをすることもあると聞き、高齢者との違いに驚きを感じた。しかし基地問題に対しては濃淡あれど同じ思いだと思う。解決するためには(日本本土と沖縄の)歩み寄りが大切、という結論に達してよかった」と話した。