稲嶺名護市長「矛盾点、確認すべき」 安部オスプレイ墜落事故報告書にあらためて不信感


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
報道陣の質問に答える稲嶺進名護市長=12日午前11時20分、名護市役所

 【名護】稲嶺進名護市長は12日、名護市役所で9月定例記者会見を開いた。11日に防衛省が公開した名護市安部へのオスプレイ墜落事故報告書について「納得いかない状況、内容が多くある。防衛省はこういう矛盾を確認をするべきだ。それをしてもらわないと県民は日常生活も行えない」などと、あらためて報告書への不信感を示した。報道陣の質問に答えた。

 稲嶺市長は、報告書が事故原因を「人為的ミス」としている点を挙げ、「昨年12月の墜落時の説明も、機体に問題はなかったとしたが、同じ日に(別のオスプレイが)普天間飛行場に胴体着陸している」と話した上で、「大分や奄美、伊江島でも緊急着陸した。こういう状況を見ると緊急着陸しなければならない不具合が機体に発生していると思わざる得ない」などと指摘した。

 また、オスプレイのプロペラと空中給油機の給油口が接触した地点が事故発生時に受けたホテルホテル区域ではなく、鹿児島県与論島の南東15キロ、与論島沖になっている点について「(当初は)訓練区域であったという説明だったがそうでなかった。2転3転、報告が変わる。防衛省はうのみにするのでなく、確認すべきは確認して説明するべきだ」と述べた。【琉球新報電子版】