学習指導に地域の力 夏休み、退職教員が一役


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 【西原】沖縄県の西原町我謝自治会は、夏休み期間中に地域の退職教員の協力の下、初の試みとなる児童生徒の学習会(お勉強会)を8月24日、我謝公民館で開催した。退職教員らがほぼマンツーマン態勢で指導に当たった。

グループに分かれて学習する子どもたち=8月24日、西原町我謝公民館

 指導に当たったのは元高校教諭の新垣良信さん、平良誠さん、元中学校教諭の平良明さんと小波津和雄さん、元小学校教諭の金城功恵(かつえ)さん、小波津キミ子さん、呉屋正則さんの7人。塾経験のある平良健二自治会長も世話役で協力した。

 小波津さんは「分数の計算で理解を深め、算数が好きになって伸びている子もいる」と豪快に笑った。

 小波津キミ子さん(65)は「子どもたちへは勉強を教えるというよりも、自主学習ができているので、『分からないところは質問してね』と話している」とほほ笑んだ。

 保護者の比嘉幸仁さん(50)は、啓仁(ひろと)君(西原南小2年)の送迎で参加。「我謝に引っ越してきて8年目で、子ども会の育成者から情報をもらった。勉強は好きだけど進んではやらないが、ここで成長している。親としてうれしく思う」と語った。

 できる範囲で協力する熟年パワーは、子どもの学力向上はもちろん、安堵(あんど)感ももたらす場所となっている。
(小波津昭子通信員)