地元の芥川賞作家又吉栄喜さんの資料展示 浦添市立図書館が文庫開設


社会
この記事を書いた人 松永 勝利
式典に訪れた人に寄贈品を説明する芥川賞作家の又吉栄喜さん(写真左から2人目)=30日午前、浦添市立図書館

 浦添市立図書館(平良美恵館長)は30日、市出身で芥川賞作家の又吉栄喜さんから寄贈された原稿のコピーや図書などを展示する特別文庫「又吉栄喜文庫」を同館2階に開設した。同日、又吉さん、松本哲治市長、嵩元盛兼市教育長のほか文学愛好家が集い、記念式典が開かれた。
 又吉さんが同館に贈ったのは「ギンネム屋敷」「豚の報い」などの自著に加え、寄稿が掲載された雑誌、ワープロ、万年筆など。又吉さんは浦添市を舞台に多くの作品を生み出してきた。同館は浦添市の歴史や戦後の沖縄の文学・思想活動を知り得る貴重な資料として文庫開設を決めた。
 又吉さんは「作家を志す若者に活用してほしい。浦添市という小さな土地を深く掘れば、世界に通じるものがある。自信を持ってほしい」とエールを送った。【琉球新報電子版】