米須さん、国体頑張って レスリング 村挙げ激励会


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えひめ国体に出場する北部農林高3年の米須章仁さん(右端)の激励会=2日、大宜味村喜如嘉の農村環境改善センター

 【大宜味】大宜味村大兼久出身でえひめ国体に出場する米須章仁さん(18)=県立北部農林高3年=の激励式が2日、大宜味村喜如嘉の農村環境改善センターで開かれた。村民や北部農林の関係者ら約60人が集まり、国体初出場の米須さんにエールを送った。えひめ国体が高校最後の試合となる米須さんは「この1年間、死ぬ思いで耐えてきた。ここまで来られたのは監督や家族、地域の皆さんのご支援のおかげ。上位入賞を目指して頑張りたい」と意気込んだ。

米須章仁さん

 大宜味村が、国体に出場する選手個人の激励会を開くのは初めて。

 米須さんは中学校まで大宜味村で育ち、バスケットボールで体を鍛えた。県立北部農林高入学と同時にレスリング部に入り、屋比久保監督の下で練習に励んできた。屋比久監督は「レスリングは幼稚園から始める子が多く、高校から始めたら間に合わないと言われることもある。彼は、弱音を吐かず苦しい練習も我慢して、毎日頑張ってきた」とあいさつした。

 2年生になってから1試合ずつ勝利を手にし、ことし2月には、九州高校新人レスリング74キロ級で3位に入賞した。米須さんは「去年は国体に出られず悔しい思いをしたので、頑張ってきた」と闘志を燃やす。体重約80キロだが、ベンチプレス105キロで鍛えた体が特徴だ。屋比久監督も「高校生で100キロ挙げるのはすごいこと。僕も100キロ挙げたのは大学生になってからだった」と笑う。

 米須さんは一人一人に丁寧にあいさつし「こんなに多くの人が来てくれて感謝してもし切れない」と笑顔を見せた。

 宮城功光村長は「大宜味村の宝である子どもたちを、地域一丸となって応援している」と激励。村一体が応援団となって勝利を願い、米須さんを送り出した。