社会

炎上ヘリ、住宅から200メートル 米軍CH53、民間地で大破 沖国大墜落機の後継型

東村高江の民間地に不時着し黒煙を噴き上げ炎上する米軍普天間飛行場所属のCH53大型輸送ヘリコプター=11日午後6時すぎ、沖縄県東村高江(読者提供)

 米軍普天間飛行場所属(沖縄県宜野湾市)のCH53E大型輸送ヘリコプターが11日午後5時20分ごろ、米軍北部訓練場に近い沖縄県東村高江の車地区の牧草地に不時着し、炎上した。機体は大破した。国頭地区行政事務組合消防本部などによると、11日午後5時35分ごろ「高江で米軍機が墜落炎上した」との通報が近隣の住民からあった。在沖米海兵隊は「訓練飛行中に出火したため、緊急着陸した」と発表した。周辺住民、乗組員7人ともにけがはなかった。炎上現場は県道70号に近い民間地、最も近い民家から約200メートルの距離だった。


沖縄県東村高江で不時着し炎上した米軍のCH53大型輸送ヘリコプターの同型機。6月に久米島空港に緊急着陸した際の写真

 米軍ヘリが墜落現場上空を旋回して消火活動を実施し、国頭消防も放水した。約3時間後の午後8時17分に鎮火を確認した。

 米軍機は県内でたびたび墜落事故を起こし、県民の不安や懸念が高まっている。昨年12月、名護市安部で普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した。2013年にはキャンプ・ハンセンでHH60救難ヘリが墜落した。

 炎上した米軍ヘリは04年に宜野湾市の沖縄国際大学に墜落した米海兵隊のCH53D大型輸送ヘリコプターの後継機。今回、炎上したCH53Eは1999年4月にも、米軍北部訓練場沖で墜落している。

 付近住民によると、不時着後に炎や黒煙が上がり、数回にわたる爆発音も上がった。操縦席の方から燃えているのも確認された。ヘリからは乗務員の米兵7人が脱出した。

 翁長雄志知事は記者団に「強い憤りを感じている」と抗議し、事故原因の徹底的な究明と公表まで同型機の飛行を中止するよう求めた。県は12日にも米軍を県庁に呼び事故に抗議する。翁長知事が12日午後0時半、現場を視察する。県は沖縄防衛局長や外務省沖縄担当大使に抗議し、上京して外務省、防衛省に抗議することも検討している。

 伊集盛久東村長は「地域住民が常に不安に思っている中で、墜落したことは大きな衝撃だ。集落の中に落ちた場合はどうなるのか。防衛局長に怒りを込めて抗議したい」と強調した。

 安倍晋三首相は11日、テレビ朝日の番組「報道ステーション」で「事故は大変遺憾だ。安全第一で考えてもらわなければ困る」と述べた。