経済

沖縄県内欠員率 初4%超 雇用ミスマッチ深刻 NIAC発表

 南西地域産業活性化センター(NIAC、石嶺伝一郎会長)は23日、沖縄県内企業が必要としている雇用者数に対する不足数を示す「欠員率」が、2016年後半に初めて4%台を記録し、急速な上昇を続けているとの推計を発表した。県内企業の欠員率はバブル期でも2%を切る水準だったが、09年7~9月期の1・46%を機に上昇が続き、17年4~6月期は4・3%にまで達している。県内景気の拡大と生産年齢(15~64歳)人口の減少で、幅広い分野で人手不足が深刻化する実態を裏付けた。

 企業の欠員率が高まる中でNIACは、4%台前半から3%台後半で推移する失業率の発生原因についても「UV(失業・欠員)分析」の手法を用いて推計した。仕事の数に対して労働者の数が余る「労働需要不足失業」はほぼゼロと解消されており、求人側と求職側の希望や条件のミスマッチによる「構造的失業」が足元の失業率の要因になっていると分析した。

 調査を実施した金城毅上席研究員は「企業側に欠員がありながら、一方で雇用のミスマッチなどによる構造的失業が存在しており、欠員率を高止まりさせる要因ともなっている」と分析した。その上で、雇用者の資格取得や職業訓練を拡充する施策のほか、企業側でも雇用者の能力・資格に見合った賃金の提示や職場環境の改善などに取り組み、ミスマッチを解消することで欠員率を低下させていく必要性を指摘した。

 欠員率は企業の雇用者数と求人に対する不足の度合いを示した数値で、NIACは「職業安定調査」(沖縄労働局)と「労働力調査」(県統計課)のデータを用い、四半期ごとの季節調整値で算出した。

 県内企業の欠員率は、バブル期の1980年代後半に2%近くまで上昇し、2000年代に入ってからはリーマンショックによる景気悪化の前までに2%台後半に高まった。11年の東日本大震災以降は雇用情勢の改善を反映し、欠員率は14年1~3月に3・0%、16年7~9月に4・0%と一気に大台を突破し人手不足に拍車がかかっている。

 失業の発生要因では「需要不足失業率」がリーマンショック後の09年ごろをピークに、17年4~6月には0・01%まで低下。一方で、ミスマッチによる「構造的失業率」は2010年以降、4~3%台で横ばいの推移となり、完全失業率と一致するようになっている。



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