石材の総合メーカー、沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)が中国に輸出している石材「勝連トラバーチン」が、福建省の高級温泉リゾートホテルの壁面として使用されている。サンゴから生まれた勝連トラバーチンは、きれいな白色をしている。緑間社長は「勝連トラバーチンは中国やアジア地域でも貴重な石材だ。もっと沖縄の石材を輸出していきたい」と話している。
勝連トラバーチンはうるま市勝連平敷屋で採掘される。きめが細かく、温度の上昇を抑える効果もあることから、国内では遊歩道やリゾートホテルの床の素材として活用されている。
沖縄関ヶ原石材は石材の輸入を主な事業としていたが、2013年から中国向けに勝連トラバーチンの原石を輸出している。現地に技術員を派遣して石を磨く方法や壁面として活用する技術を伝えてきた。
福建省のホテルでは、レストランやフロントなどの壁面約300平方メートルに勝連トラバーチンが使われている。
緑間社長は「中国ではヨーロッパの石材が好まれるが、現地で営業を続けてホテルの壁面として使われることになった」と振り返る。さらに「海外で沖縄の石材をもっと使ってほしいという思いを持っていて、そのための礎を築くことができた」と力を込めた。