大浦湾、サンゴ白化進行 水温上昇が原因 日本自然保護協会調査


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リーフチェックで一部の白化現象がみられたサンゴ=5日、名護市の大浦湾(金良孝矢撮影)

 日本自然保護協会は5日、沖縄県名護市の大浦湾2地点でサンゴの状態を調べるリーフチェックを実施した。調査には漁業者らでつくる「ちゅら海を守り、活(い)かす海人の会」が協力した。同市安部に近い「チリビシのミドリイシ群集」で、サンゴが海底を覆う割合を示す被度が前年調査より10ポイント減の17・5%となった。サンゴの白化現象が進んでおり、海水温上昇などが原因とみられる。

 同市大浦に近いユビエダハマサンゴ群集の被度は前年調査より1・2ポイント低かったが、ほぼ同数の56・3%で良好な状態。

 チリビシのミドリイシ群集は今年の夏以降白化が進み、その後回復に至っていない。同じくうるま市沖のサンゴも白化しているとし、海人の会の玉栄将幸共同代表は「回復を期待するしかない」と話した。同協会の安部真理子主任は、湾内で工事が進む新基地建設との関連について「サンゴが回復しなければ影響も考えられる」と指摘した。6日も同湾の2地点でリーフチェックを行う。