「早く返還を」「事故また起こる」 一夜明け、園児ら保護者と登園 宜野湾市野嵩の保育園


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部品落下事故から一夜明け、不安の中、子どもを登園させる保護者=8日午前8時ごろ、宜野湾市野嵩

 プラスチック製の筒の落下事故から一夜明けた8日朝、筒が落下した沖縄県宜野湾市野嵩の普天間バプテスト教会に付属する緑ヶ丘保育園では保護者が子どもたちを登園させていた。

 保護者らは事故について「早く(米軍普天間飛行場を)返還してほしい」などと述べた。

 5歳の娘を通わせている宜野湾市の男性(32)は「(落下物が)もしも娘に当たっていたらと思うと、怒りしかない。事故はまた起こると思う」と声を落とした。

 同じく宜野湾市の女性(39)は「きのうは保護者会のメールで無事だったことを知り、迎えに行った時に涙が止まらなかった。

 落下物は私たちからすれば明らかに米軍のもの。本気で対策に取り組んでもらわないといけない」と顔を紅潮させて話していた。

 事故から一夜明け、神谷武宏園長は「子どもたちも今朝は元気に登園した。『一緒になって乗り越えよう』などと保護者からメールをもらったり、言葉を掛けられたりした」と淡々と話した。

 神谷園長によると「神様が守ってくれたんだね」などと話す園児もいたという。

 この日は雨模様だったため、登園した園児らがいつものように園庭で遊ぶ姿は見られなかった。関係者は「いつも通りだ」と話していた。

 園では8日、登園について保護者の意思に任せる方針をとったという。【琉球新報電子版】