海外観光客も安心 渡嘉敷村、外国人通訳を配置 サービス向上し好評


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笑顔で外国人観光客らの対応に当たるレイチェル・ラムさん=12日、渡嘉敷港旅客待合所内のインフォメーションルーム

 【渡嘉敷】国立公園指定で、外国人客の来島が急増している渡嘉敷村(松本好勝村長)はその対応や旅客サービスの向上を図ろうと、昨年から渡嘉敷村那覇連絡事務所(とまりんチケット売り場)に2人、渡嘉敷港旅客船待合所に1人、外国人の通訳・案内人を村費で配置し、好評を得ている。

 旅客待合所ではインフォメーションルームを設置し、外国人1人が昨年8月から1年契約で旅客対応に当たっている。財団法人自治体国際化協会(東京)が推進する、外国青年招致事業(JETプログラム)の国際交流員を県がまとめて市町村へ紹介している。また、那覇事務所は民間業者からの派遣職員が就いている。

 レイチェル・ラムさん(23)=シンガポール=は、今年8月から来年8月までの予定で、村が貸借した民家に居住し旅客待合所に勤務している。ラムさんはシンガポールで5年間、日本語塾などに通い日本語を学び、自治体国際化協会の募集の面接を受けて来島したという。

 ラムさんは「島には都会にはない文化・歴史・自然などが残っている。毎日が新鮮な生活の中、島民の優しさ、思いやり、自然の豊かさに感動している。島に来て良かった」と笑顔を見せる。将来は自国で翻訳者になるのが目標といい、住民から教わった「いちゃりばちょーでー」(会えばみな兄弟)の言葉が好きで、仕事にもその言葉を胸に頑張っている。
(米田英明通信員)