「命守って」署名知事へ 米軍ヘリ部品落下、保育園父母会が訴え


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緑ヶ丘保育園父母会の知念有希子副会長(左から2人目)から保育園上空の飛行禁止などを求める全国2万6372筆の署名を受け取る翁長雄志知事(中央)=27日午前、県庁

 米軍ヘリの部品が屋根に落下した宜野湾市の緑ヶ丘保育園の父母会(宮城智子会長)の役員らが27日、保育園上空の飛行禁止などを求めて全国から集めた署名2万6372筆を翁長雄志知事に手渡し、要請実現への協力を求めた。翁長知事は「全力を挙げて取り組む。ほぼ米軍機からの落下に間違いないという気持ちで、飛行禁止などをしっかりあらためて申し込んでいく」と取り組みを約束した。

 署名を手渡した知念有希子副会長(39)は、翁長知事に対し「安心して何事もなく園庭で遊ばせたいとの思いだけでやっている。その思いを託すので、子どもたちの命を守ってほしい」と訴えた。

 これに対し翁長知事は「今思い返しても心臓が凍る思いだ。多くの方の思いを署名という形で表して要請に来られたことを大変重く受け止め、しっかり対応しなければならないと思っている」と応じた。

 要請後、知念副会長は「知事から賛同の言葉がもらえた。私たちとしては署名を(知事に)託すので、ぜひ国会や国を動かす力にしてほしい」と話した。現在も保育園上空を米軍ヘリが飛ぶ状況については「あり得ない。人の命を軽視しすぎ。簡単に容認する日本政府もどうなのか」と表情をこわばらせた。

 署名は11~21日まで、保育園のホームページと直接呼び掛けで募った。県内からは1万1千余、県外から1万5千余が寄せられた。署名以外にも、電子メールでの励ましや共感のメッセージのほか、子どもたちへのおもちゃなども届いているという。署名は年明け1月末まで受け付ける。

 28日は沖縄防衛局と在沖米総領事館にも提出する。米軍側への提出も調整しているが、米軍側が「調査中」として応じていない。