神戸児童、島守の塔清掃 郷土の偉人に思いはせ平和誓う


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島守の塔を丁寧に清掃する神戸の児童たち=7日、糸満市摩文仁

 「第10回笑顔と感動 KOBE夢・未来号・沖縄」で沖縄を訪れている神戸市内の児童養護施設の子どもたちは7日、糸満市摩文仁にある島守の塔や平和の礎などを訪問した。沖縄戦時の県知事で神戸出身の島田叡(あきら)氏の名前が刻まれた慰霊碑に献花し、郷土の偉人に思いをはせ、平和への思いを胸に刻んだ。

 同事業は、神戸・三宮の商店街や大型店舗などでつくる「KOBE三宮・ひと街創り協議会」(久利計一会長)などの主催。

 島守の塔では、糸満市の上原昭市長が出迎え、「島田氏は戦前や戦中、台湾から食糧を運んだり、やんばるに子どもたちの疎開を進めたりするなど、県民が大変助かった」と感謝を述べた。雨の中、子どもたちは慰霊碑を拭き、清めた後に手を合わせた。齋藤翔太君(12)は「(島田知事は)沖縄の人を救ってすごいと思った」と敬意を示した。

 平和の礎の前では、摩文仁に追い詰められた多くの人が海や陸から攻撃を受け、犠牲になったことなどの説明を受けた。白岩亜希恵さん(11)は「(多くの人が亡くなったと聞いて)びっくりした。勉強になった」と話した。