8年ぶりの南城市長選 投開票まで残り2日


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古謝陣営「元町村長らを顧問に」

瑞慶覧陣営「市長選経験者と集票」

 【南城】21日投開票の沖縄県南城市長選は、選挙戦残り2日となった。現職の古謝景春氏(62)と新人の瑞慶覧長敏氏(59)の両陣営は同市合併前の4町村を4地区と位置付けてくまなく回り、票の掘り起こしにしのぎを削っている。

 古謝陣営は、市議19人中15人が参加し、選対本部のある佐敷地区を拠点に着実な地盤固めに取り組んできた。遊説は相手候補者の地元であり、有権者数の最も多い大里地区を重点的に回っている。また2006年に市長選で争った元大里村長の屋宜由章氏や、元佐敷町長の山城時正氏が後援会顧問を務め、陣営は旧4町村全域で集票活動が展開できる盤石の組織態勢だとしている。遊説には自民党の岸田文雄政調会長らが駆け付け「古謝市長は効果的な整備を進めてきた。素晴らしい歩みをもう一度確認してほしい」と訴えた。

 瑞慶覧陣営は市議3人が参加する。選対本部長は、元佐敷町議長の玉寄勝光氏。10年の南城市長選に出馬し、2482票差まで古謝氏に迫った親川盛一氏(元県知事公室長)を後援会長に据えた。瑞慶覧氏の父で元県議の長方氏の人脈も生かし、選対本部を構える瑞慶覧氏の出身地・大里地区を中心に、集票活動をする。佐敷地区では最も人口の多い津波古出身の市議らが動き、女性陣の活動も目立つ。遊説に参加した翁長雄志知事は「彼は国政でも頑張った。各地域に分け隔てない施策をしてくれる」とアピールした。

 8年ぶりの南城市長選は市民の注目度も高く、18日までに3570人が期日前投票を済ませた。10年の同市長選では、6日間で5312人。市選挙管理委員会は「単純比較はできないが、投票率はかなり伸びるのではないか」と期待を寄せている。