飲食店増、連日にぎわってるけど…酔った客のトラブルも 課題解決のため「せんべろ」組合設立へ 沖縄・那覇の中心商店街


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飲食業組合の設立に向けて、実行委員会を結成した柳川和彦委員長(手前中央)ら=那覇市牧志

 「せんべろ」などの飲食店で連日にぎわう沖縄県那覇市牧志などの中心商店街。一方で酔った人によるトラブルなども後を絶たない。課題解決に向け、商店街の飲食店主らが立ち上がり、「なはまちなか飲食業組合」設立に向けた実行委員会を結成した。5月の組合設立、来年度の法人化を目指す。実行委員長でバーを経営する柳川和彦さん(39)は「組合の設立で安心安全なまちにしたい」と意気込む。

 実行委員会の副委員長は山本拓矢さん(31)と新垣亮馬さん(30)、事務局長は柄崎隆広さん(36)、委員は小林剛さん(53)が務める。いずれも牧志地区に飲食店が最初に増え始めた4~7年前に出店したメンバーだ。

 牧志地区の中心商店街はせんべろブームが始まった2~3年前から飲食店が急増したが、昨年頃から酔った客が店の前に小便をしたり、けんかをしたりと、トラブルなどが目立つようになっていた。

 ごみの回収時間も飲食店にとっては課題だ。通りには以前、衣料品や雑貨などを扱う店などが多かった。夕方までに店の多くが営業を終えるため、ごみの回収時間は午後8時頃だが、飲食店にとって客のピークを迎える時間帯だ。

 メンバーらは飲食店組合の設立を通して夜間営業の飲食店は別の時間にごみの回収を依頼できるようにしたい考え。

 山本さんは「店外にいすなどがはみ出している店に個人で注意しても聞かない。組合として声を掛けたり、組合に入って一緒に協力してもらったりした方がいいと思う」と話す。

 柳川さんは「通り名をいまだに知らない人も多い。通りやトイレの場所などを紹介するマップなども作成したい」と話した。

 5月の設立までに50店舗の加盟を目指す。組合設立で助言するなは市場振興会の新里博一理事長は「組合費をごみ回収車の費用や、見本市などの合同のイベント開催費など、加盟店のプラスになるよう活用するのはどうか」と提案する。

 柳川さんは「最終的には全店舗の加盟を目指したい」と期待した。