ピータイム、航空機リース 遊技の売上減見据え 定額収入で財務安定狙う


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 沖縄県内で遊技場を経営するピータイム(那覇市)は、ボーイング製737―800型1機を購入し、ロシア企業に貸し出す航空機リース事業に参入した。定額収入を確保することで、財務の安定を図る。

 購入した航空機は2004年製造で、金額は2375万米ドル(約25億8800万円)。ロシア企業とは2024年12月まで7年間の賃貸契約を結んでいる。契約終了後は、ピータイムは仲介業者を通して売却先や他の貸出先を見つける。見つからなければ解体して部品を売り、利益を確実に得ることができる。

 契約中の維持管理は貸出先が担うため保全費は必要なく、事故が起きた際にも補償や修繕は貸出先が負う。

 国はギャンブル依存症対策の一つとして、パチンコ出玉の上限数を下げて射幸性を低くする「改正風俗営業法施行規制」を今月から施行するなど、規制により売り上げが減ることが予想される。遊技場業界では毎月定額の利益が見込まれる航空機や船舶のリース事業に参入し、安定した収入源を確保する業者が増えている。

 ピータイムも岡山県に太陽光パネルを8200枚所有し、中国電力に売電して収益を得ているほか、19年春の開業に向け、那覇市東町にホテルを建設するなど事業多角化による財務安定を図ってきた。過去に船舶を複数の企業で所有するなどの投資をしてきたが、より確実な収入源を確保するため、航空機リース事業に参入した。

 全国的に遊技場業界の経営多角化が進んでおり、パチンコ機製造会社の山佐(岡山県)は1986年からリース事業に参入し、航空機の保有台数は172機に上る。