新入生9人「学びたい」 珊瑚舎スコーレ 補助求め署名活動も


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珊瑚舎スコーレの夜間中学とフリースクールに入学した新入生たち=14日、那覇市の同校

 自主夜間中学とフリースクールを運営する珊瑚舎スコーレで14日、合同の入学を祝う会が開かれた。在校生や講師らに歌と拍手で迎えられ、夜間中学3人、フリースクールに6人が入学した。星野人史代表は「自分が納得できる立ち姿で社会に立てるよう学びを深めてほしい」とエールを送った。

 夜間中学に入学する島袋吉雄さん(77)は戦争で両親を亡くし、戦後は生活に追われ学問からは遠ざかってしまったという。「技術があれば困らないと思っていたし、実際そうだった。しかし外に出れば、読めない、分からないの連続だった」と話す。昨年テレビで同校の存在を知り、入学を決めた。「残りの人生を豊かに過ごすために学びたい」と語った。

 同校の夜間中学は本年度から県教育庁の補助が打ち切られた。星野代表は「学びを続けたい人がいる限り珊瑚舎は受け入れたい。県はそういった人々の学ぶ権利を保障しないといけない」とあらためて訴えた。

 同校では、沖縄県の支援事業継続を求める署名活動を9日から始めた。すでに150筆を超える署名が集まっている。ホームページからも署名できるようにした。