「カープの象徴だった」 キャンプ地 沖縄市からも衣笠祥雄さんを惜しむ声


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衣笠祥雄さんからもらったサイン入りシャツとバットを持つ高島義彦さん。「今日はカメラ向けられても笑えないよ」と語る=24日、沖縄市の居酒屋「島ごはん」

 【沖縄】1970年代中盤~80年代の広島カープの黄金時代に主軸として活躍し、連続試合出場日本記録を持つ「鉄人」衣笠祥雄さんの訃報は、球団のキャンプ地・沖縄市の関係者からも悲しみの声が寄せられた。

 カープ沖縄協力会の宮里敏行会長は「非常にびっくりした。本当に惜しい人を亡くした」と漏らす。「カープ一筋で、沖縄市民からも愛された選手だった。ずいぶん前に会ったときも、まじめで実直な選手という印象が残っている」と往年の活躍に思いをはせた。

 衣笠さんのファンクラブを結成し、会長を務めたこともある高島義彦さん(68)は「カープの象徴だった。今は悲しかったり、感謝だったりの気持ちが入り交じっている」と述べ、淡々とした様子の中にも目が潤んだ。

 衣笠さん直筆のサインがあるTシャツを着て、カープファンが集う居酒屋を訪れ、一人泡盛を口に運んだ高島さん。長男の誕生時には衣笠さんから祝電も届いたという。「シャイだけど優しい人だった。天国に行ってもバットを振っていると思うよ」と寂しそうに笑った。