【沖縄】1970年代中盤~80年代の広島カープの黄金時代に主軸として活躍し、連続試合出場日本記録を持つ「鉄人」衣笠祥雄さんの訃報は、球団のキャンプ地・沖縄市の関係者からも悲しみの声が寄せられた。
カープ沖縄協力会の宮里敏行会長は「非常にびっくりした。本当に惜しい人を亡くした」と漏らす。「カープ一筋で、沖縄市民からも愛された選手だった。ずいぶん前に会ったときも、まじめで実直な選手という印象が残っている」と往年の活躍に思いをはせた。
衣笠さんのファンクラブを結成し、会長を務めたこともある高島義彦さん(68)は「カープの象徴だった。今は悲しかったり、感謝だったりの気持ちが入り交じっている」と述べ、淡々とした様子の中にも目が潤んだ。
衣笠さん直筆のサインがあるTシャツを着て、カープファンが集う居酒屋を訪れ、一人泡盛を口に運んだ高島さん。長男の誕生時には衣笠さんから祝電も届いたという。「シャイだけど優しい人だった。天国に行ってもバットを振っていると思うよ」と寂しそうに笑った。