ビックカメラ連勝 シオノギも快勝 県内公式戦 ソフトボール日本女子リーグ


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再登板を含め、1失点に抑えたビックカメラ高崎の上野由岐子=読谷村の読谷平和の森球場

 ソフトボールの日本女子リーグ1部は29日、読谷村の読谷平和の森球場などで行った。沖縄県内での公式戦は1995年以来、23年ぶり2度目。2試合が行われ、ビックカメラ高崎はトヨタ自動車を5―4で下し、28日に続き連勝した。シオノギ製薬は4―1でホンダに勝利した。

 会場には28、29日の両日合わせて2千人以上の観客が訪れ、国内トップの試合を楽しんだ。28日に登板した、リーグ屈指の豪腕のモニカ・アボット(トヨタ自動車)は「両日ともたくさんのファンが来てくれて楽しかった。またリーグ戦が沖縄で開催されれば、カムバックしたい」と笑顔を見せた。

◆エース上野貫禄の投球/ビックカメラ

 昨季リーグ戦13勝無敗で投手タイトルを総なめしたビックカメラ高崎の上野由岐子が、沖縄のファンの前で世界レベルの投球を見せ、会場を沸かせた。先制されるも粘り強い投球で失点を抑えた。一度マウンドを降りたが、1点差に迫られると再登板し、しっかり守り切った。28日との連勝に上野は「たくさんの応援してくれる人がいる中で、(沖縄で)2勝できて良かった」と振り返った。

 あまり状態が良くなかったという上野は、二回にトヨタの渥美万奈に本塁打を打たれ、先制を許す。その後は「かわすことを意識した」と威力ある直球に変化球を織り交ぜ、七つの三振を奪いながら、0点に抑えていく。高崎は四回に満塁から四球による押し出しで同点に追いつくと、五回に北口美海、内藤実穂の連続本塁打で勝ち越した。

 上野は最終回を濱村ゆかりに託したが、連打を浴びて1点差に。再登板した上野は最後の打者を投手ゴロで討ち取り、勝利を呼び込んだ。「最後は反省の残る内容だった」と浮かない表情で語るも「沖縄独特の指笛などは投げてて気持ち良かったし、すごくうれしかった」と笑顔を見せた。

 8月には女子世界選手権が開催される。日本代表のエースでもある上野は「しっかりと調整し、コンディションを上げていきたい」と意気込む。
(屋嘉部長将)