大学、地域元気に! チアリーディング部、躍動 名護・名桜大


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名桜大学応援団チアリーディング部の(上段左から)尾上慧子さん、西村奏さん、稲嶺未空さん、(下段左から)松本佳奈さん、益満萌さん、高橋真央さん=名護市の同大

 【名護】2016年4月に沖縄県内で初めて発足した名桜大学応援団チアリーディング部が発足から3年目に入り、活動の幅を大きく広げている。チアリーディングの基礎や知識もない手探り状態の中、メンバー一人一人が「この大学と地域を盛り上げたい」との思いでつくり上げてきた同部。現在では、地域のイベントや祭りなど活動実績は年間約50回に上る。メンバーは「見ている人を元気にしたい」と、さらなる飛躍を誓う。

 発足に奔走したのは、当時1年生だったメンバーだ。現在3年の松本佳奈さん(20)は、高校生の頃、社会人のチアリーディングチームに参加したことがきっかけで、名桜大でも「チアリーディングをしたい」との思いから、部発足を呼び掛けた。ユニホームを借りチラシを作成。すると同級生8人が集まった。

 部が発足したものの、経験者がほとんどいないまま、手探りでのスタートだった。教本を買ったり、動画投稿サイト「ユーチューブ」で振り付けを見たりして、ゼロから土台をつくり上げていった。基礎の動きや筋トレなど、自分たちが持つ知識やこれまでの経験を試すことから始まった。

 高橋真央さん(20)=3年=は、体操部時代の経験から基礎メニューを考案した。「自分たちでできることの楽しさもあった。初めてだから、ここまでできたんだと思う」と笑う。松本さんは「最初は“無法地帯”だったけれど、ちゃんとチームとしてつくっていけた。だから今がある」と振り返る。

 16年6月のオープンキャンパスでのデビュー以来、活動の場は学外にも広がり、北部の首長らが有志で応援組織をつくるなど、地域からも支持を集める。1、2年生も入部し、後輩もできた。現在の部員は6人で、さらに2人の新入部員も加わるという。3年の益満萌さん(20)は「チアは見ている人が元気になるためにある。周囲の人へのあいさつや礼儀などを大切にし、自分たちのできる最高のものを発揮したい」と、これからの活動に意欲を見せる。自らの手でつくり上げた3年生を筆頭に、チアリーディング部は今後も躍動し続ける。
 (阪口彩子)