「はいさい」上手にできたよ しまくとぅばで授業 インターナショナル校


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玉那覇朝子さんからしまくとぅばを学ぶオキナワインターナショナルスクールの小学1年生=1日、那覇市楚辺の同スクール

 那覇市楚辺のオキナワインターナショナルスクールで、本年度からしまくとぅばの授業が始まっている。小中学校の全児童生徒132人が対象になる。同校の知念正人理事長は「しまくとぅばを通して沖縄の文化に触れてほしい」と授業を取り入れた思いを語った。

 しまくとぅばの授業は、小学1~6年生で月1回、中学部で月2回行われている。フリーでしまくとぅばを教えている玉那覇朝子さんが小学部、沖縄大学名誉教授で言語教授法が専門の仲村芳信さんが中学部の講師を務める。

 1日の小学1年生クラスの授業では、30人の児童が受講した。玉那覇さんは「男の子ははいさい、女の子ははいたい」とあいさつから始めた。しまくとぅばを使った手遊びでは、「まーる(丸い)くーがぬ(たまご)パチンとぅ わりてぃ」と歌いながら、両手を使って丸を作ったり、鳥が羽ばたくふりをしたりした。プリントに書き込みながら「わーなーや(私の名前は)○○やいびん(です)」と自己紹介の仕方を教えた。

 元気いっぱいにしまくとぅばであいさつしていた大塚裕真君(7)は「はいさいやはいたいは初めて話したけどすらすらできた」と笑顔を見せた。

 公立の小学校などでのしまくとぅばの授業は、クラブやサークルなど一部の生徒を対象にしたものがほとんどだ。講師を務めた玉那覇さんは「全校生徒を対象にしたところが素晴らしい。短い文章でも話せるようになってもらいたい」と話す。

 同校では、授業のほとんどを英語で行っており、英語を使用する割合は1~2年生は5割、5~6年生は7割を占める。知念理事長は「言語は一つの文化。しまくとぅばを通して沖縄の歴史やアイデンティティーをつかんでほしい」と期待を込めた。