マンションの助っ人参上! 協議会設立、悩みに対応 嘉手納・當山聰さん


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「困ったら相談を」と呼び掛ける県自主管理マンション運営協議会の當山聰会長=嘉手納町嘉手納の事務所

 マンションの助っ人参上―。専門知識がない所有者が管理することが多く、管理費滞納など課題が山積する自主管理のマンション。そんな悩みを解決しようと、嘉手納町の當山聰さん(63)は、マンション管理会社に勤めた経験を生かし、無料で自主管理組合の相談に乗ったり、セミナーを開いたりして課題解決に寄り添っている。

 マンションの自主管理では、組合の会計や清掃、設備の保守点検などの業務を所有者自身で担わなければならない。

 自主管理で最も問題なのは管理費の滞納で、所有者同士で徴収するため催促しづらく、中には管理費が20年未払いの所有者もいるという。滞納が続くと、組合の資金が不足し管理会社に業務を委託できず、施設修繕ができない物件もあった。消防設備点検を怠って消防機器が壊れていたり、会計管理がずさんになっていたりと課題が山積する。

 管理会社に勤めていたとき、そのような状況を見てきた當山さんは「相談窓口がなくて困った人を助けたい」と考え、2017年8月に「県自主管理マンション運営協議会」を設立した。

 協議会では、会員・非会員問わず無料で相談を受け付けている。これまでも組合立ち上げの手順から会計ソフトの使い方の助言まで、幅広く対応してきた。無料セミナーも開催しており、会員になった所有者には定期的に機関誌を配布する予定だ。別組織では、有料で管理業務の受託も行っており、マンション管理士や電気工事士の資格などを持つ専門家と共に業務に当たる。

 當山会長は「知識さえあれば、マンションは自主管理できる上に、その方が安くつく。困った時に相談して助け合えるような自主管理と管理会社の中間的な支援団体になれたらいい」と話した。

 県自主管理マンション運営協議会では、27日午後2時から那覇市新都心公園内の緑化センターで民泊に関する無料セミナーを開く。問い合わせは當山会長(電話)080(6494)3104。