少年院移転で内覧会 糸満真栄平 地域住民、理解深め


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新しい沖縄少年院の寮について説明する渡辺玲子院長(中央)=10日、糸満市真栄平

 【糸満】老朽化が課題だった沖縄市山内の矯正教育施設、沖縄少年院と沖縄女子学園が7月、糸満市真栄平の旧ひめゆりパーク跡地に新築移転する。移転を前に沖縄少年院の新施設内覧会が10日開かれ、近隣の真栄平区住民ら約30人が参加し、少年院への理解を深めた。沖縄少年院の渡辺玲子院長は「非行の再発、再犯防止の観点からも地域住民の支えが大事だ。真栄平だけでなく、南部全体の皆さんと交流を深め、地域の少年院としてやっていきたい」と抱負を語った。

 新施設の総敷地面積は約7万8千平方メートル(現在は約5万900平方メートル)、延べ床面積は約1万平方メートル。施設は広くなるが、少年人口の減少などから定員は少年が28人減の100人、女子は3人減の25人になる。職員は同じ90人。
 渡辺院長は「刑務所の子供版と思う人もいるが、決してそうではない。少年の健全育成を図る場で、矯正教育を行う学校のような雰囲気。全寮制の学校と考えてほしい」と地域住民に理解を求めた。
 2010年に移転の話が報道されて以来、少年院との話し合いに関わってきた真栄平区前区長の仲吉勇さん(71)は「今後は子どもたちや職員とのコミュニケーションを大切にし、集落行事にも呼びたい」と話した。