生活再建へ残る不安 大阪北部地震 沖縄県出身者「備え大事」


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自宅近所の避難所を確認する狩俣栄子さん=21日、大阪府高槻市

 【大阪で金良孝矢】大阪府北部を震源とする地震から22日で5日目。大阪府が義援金の募集を始め、企業などが災者支援に乗り出すなど生活再建への取り組みが広がっているが、「もっと大きな地震が来るのが怖い」と県関係者からは懸念の声が上がる。激しい揺れを体験した県関係者は今も不安を抱えている。

 高槻市で最大震度6弱の揺れに遭った看護師の狩俣栄子さん(61)=旧平良市出身=は当時、5階にある団地の自宅にいた。「ドンッ」という音と横揺れに襲われ、テーブル下に潜り込んだ。「南海トラフ(巨大地震)かと思った」と振り返る。

 水道とガスは深夜になり止まった。自動販売機のペットボトルの水は売れ切れ。コンビニを7店舗回り、やっと水を購入できた。水道とガスは翌19日に復旧した。

 「もっと大きな地震が来るのが怖い」。不安を募らせる狩俣さんは、念のために近所の小学校に設置された避難所を確認した。「電気が消えた時のために電灯などの明かりや、飲み水はあったほうがいい。備えは大事だ」と、改めて備えの必要性を実感する。

 茨木市内の病院で精神科医として勤める赤嶺祥真さん(29)=沖縄市出身=は、当直明けで、豊中市にある自宅へ向かう途中、地震に遭った。自宅アパートは、風呂場の給湯器から水漏れする被害を被った。病院では患者らが余震で不安になり「眠れない」などと訴えているという。赤嶺さんは「今後は心のケアが大事になってくる」と話した。