【北谷】北谷ライオンズクラブは小児がん患者のための医療用ウィッグ(かつら)の原料に活用してほしいと、ヘアドネーションに取り組んでいる。北谷町在住で同クラブの嘉数愛里さん(33)と、娘のセリスさん(10)=北谷小5年=の親子は6月24日、同町美浜の美容室「Loyd(ロイド)」で髪をカットした。愛里さんは「長年伸ばした愛着のある髪が、誰かのためになれば」と話した。
ヘアドネーションは、病気や治療のため医療用ウィッグを必要とする子どもたちにその原料となる毛髪を提供すること。医療用ウィッグを希望する人は約200人いるという。一つのウィッグを作るために約30人分の髪の毛が必要となる。
同クラブの兼城和美前会長が約4年前から呼び掛け、クラブでヘアドネーションに取り組んでいる。町内の美容室などに賛同を呼び掛けており、クラブはジャパンヘアドネーション&チャリティーへ寄付するための仲介役を担っている。
愛里さんは2014年から2年間、北谷町の美ら浜大使を務めた。任期を終えて髪を切ろうと考えていたが、ヘアドネーションについて知り髪を伸ばし続けた。同じく長髪だったセリスさんにも声を掛け、2人は寄付に必要な31センチ以上を目指して、約5年間伸ばし続けた。切った髪の長さは愛里さんが約90センチ、セリスさんが約60センチ。愛里さんは「できるだけ長い髪を寄付したかった」と話した。
北谷ライオンズクラブはヘアドネーションへの賛同者を募っている。問い合わせは同クラブ事務局(電話)080(6485)7740。