台風8号「重大な災害が発生する恐れ」 早めの対策呼び掛け 沖縄気象台が緊急会見


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非常に強い台風8号の接近を前に、県民に厳重な警戒を呼び掛ける沖縄気象台の山下順也予報課長=9日午後、那覇市の沖縄気象台

 非常に強い台風8号の先島地方直撃が10日に見込まれるとして、沖縄気象台が9日午後、那覇市内で緊急の記者会見を開いた。山下順也予報課長が「先島地方では暴風や高波、大雨、高潮による重大な災害が発生する恐れがある」とし、台風接近前の十分な対策と厳重な警戒を呼び掛けた。

 山下課長によると、台風8号は10日昼過ぎから夜にかけて、先島地方に最接近する見込み。その際の最大風速は45メートル、最大瞬間風速も60メートルと猛烈な風が吹く予想。

 最大瞬間風速60メートル以上の風が吹くと、家屋の倒壊や車両の横転、電柱の倒壊や停電などが予想され、転倒やドア開閉時の負傷など人的被害も懸念される。2015年8月の台風15号では、石垣島で最大瞬間風速71メートルを観測。暴風で車が横転し、高波で船も沈没した。

 沖縄気象台によると、宮古島地方は10日昼前、石垣島地方で10日昼過ぎから夕方、与那国島地方は10日夜にそれぞれ風速25メートル以上の暴風域に入る見込み。暴風の期間が半日程度続く予想で、山下課長は「外での行動が困難となる前に対策を行い、不要不急の外出は控えてほしい」と求めた。