社会

具志堅さんに特別賞 卒業設計全国大会 基地境界に交流施設

審査員特別賞を受賞した作品「つなぐ境界―米軍居住地と沖縄市街地を編む」(具志堅美菜子さん提供)

 日本建築協会の2018年度全国学生卒業設計コンクールで沖縄県浦添市出身の具志堅美菜子さん(23)=神戸大大学院=の作品がこのほど、審査員特別賞に選ばれた。県出身者の受賞は初めて。

 「つなぐ境界―米軍居住地と沖縄市街地を編む」と題した作品は、うるま市を舞台に米軍居住地と市街地の境界線に、フェンスの替わりに学校や交流機能を持つ施設を建設する設計となっている。具志堅さんは制作背景について「県外の人に沖縄の現状を知ってもらいたいとの思いがあった。これを機に少しでも関心が高まってほしい」と期待を寄せた。

 同作品は近畿大会では最優秀賞を受賞した。


具志堅美菜子さん(本人提供)

 幼少の頃から基地が身近にあり、フェンス1枚で日米が分断される沖縄の現状に違和感を感じていたという具志堅さんは「基地と地域住民との間にある軋轢(あつれき)を緩和するための建築的解決策を作品で表現した」とする。境界線にフェンスではなく人と人とが触れ合える交流施設があれば、より互いを理解することができ、良好な関係が築けるはずと語る。

 卒業後は建築家として地元へ戻りたいと話す具志堅さん。「沖縄はリゾート観光地という華やかな一面だけではない。今後も作品づくりを通し、沖縄の社会について考えていきたい」と将来を見据えた。