沖縄県、きょう聴聞実施 承認撤回 翁長知事「しっかり頼む」


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翁長雄志知事の死去を受け、取材に応じる謝花喜一郎副知事=8日午後10時17分、浦添市の浦添総合病院

 翁長雄志知事の死去を受け、謝花喜一郎副知事と池田竹州知事公室長は8日夜、入院先の病院で、知事の遺体を乗せた車の前で記者会見した。生前の翁長知事に最後に会ったのは8月4日だったと説明した謝花氏は、その際に知事から辺野古新基地建設問題への対応について「しっかり頼む」「埋め立て承認撤回はしっかり自分でやりたい」などの声を掛けられたと明らかにした。翁長知事が7月に表明した名護市辺野古の埋め立て承認の撤回に向け、9日に実施する沖縄防衛局への「聴聞」は予定通り実施すると説明した。謝花氏によると、翁長知事の直接の死因は膵(すい)臓がんだが、他に多発肝転移の病理があったことを明らかにした。謝花氏は「県民の皆さまのご理解とご支援をお願い申し上げ、回復を望んでいたが、このような結果になり残念で仕方ない」と目を赤くしてうつむいた。

 翁長知事の遺体は8日夜に那覇市の自宅に戻った。謝花副知事は県民葬を開催するかとの問いには「富川盛武副知事、新里米吉議長、県議会と相談したい」と答えた。

 死去した翁長知事の表情について謝花氏は「安らかだった」と短く答えた。

 知事の職務代理者を務める謝花副知事は、知事選の実施に向けて5日以内に県選挙管理委員会に知事の死去を届ける必要がある。その日程について謝花氏は「状況も見ながら検討したい」と説明した。