沖縄銀行、職種の選択制廃止 来年度「一般」と「総合」一本化 行員の向上心高める


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄銀行(山城正保頭取)は2019年度から、現在の総合職と一般職に分かれた職員のコース選択制度を廃止し、一本化する方針を固めた。一般職には昇進に制限があったが、一本化することで可能性をより広げて職員のモチベーションを高める狙いがある。19年度の採用についても、従来のコース別募集ではなく「銀行業務全般」として募集している。

 沖銀は01年7月に現在の制度を導入した。現在は一般職が約300人、総合職が約800人在籍している。一般職は営業店の窓口業務や外回りなど顧客と接する業務を担っていて、女性が大部分を占めている。

 一般職は昇進が支店長代理や課長代理までと制限されていて、初任給など給与も総合職で同程度のポジションの職員と比べ約1割低いという。

 一方で転勤エリアが定まっていて遠隔地への転勤はない。一般職から総合職へのコース変更は可能で、年に数人程度、変更する人がいるという。

 沖銀人事部によると、銀行のビジネスモデルの変化に伴い、一般職でも顧客に資産運用の提案をするなど、以前より高いスキルが求められるようになっている。今後も業務の専門性が高まっていくことから、昇進制限をなくしてモチベーションを高め、一般職の大部分を占める女性の活躍を推進するために制度改正に着手した。

 改正に伴い、給与体系や人事評価、人材育成などを見直す必要があり、人事部が作業を進めている。

 同部は「上を目指せるようになれば、キャリアの描き方も変わってくると思う。職員一人一人の可能性を伸ばせるようにしたい」としている。